宮崎哲弥氏の著書「新世紀の美徳」からオウム真理教関連に関してのことをまとめてみたい。

袴谷憲昭氏によると
「オウムの基本教義を「解脱思想」に他ならないと断じている。解脱思想とは自我の本体しての「アートマン」(オウムではこれを「真我」と呼ぶ)の実在を認める考え方であり、普通に暮らしている凡夫は、心の本質たるアートマンが煩悩によって覆い隠されてしまっている。しかし、苦行を含む修行を積むことによって煩悩の塵がすっかりとり払われればアートマンは顕現する。この状態を悟りと見なすのが解脱思想である。苦行による解脱という教理は、やがて苦行者崇拝を派生していく。苦行の末に解脱近づいた者がエリートとして拝められるようになり、苦行に耐ええ得ぬ凡夫は彼らに私財を投げ打ってお布施をなすことによって救済を望む。

そして、この延長線上に「最終解脱者」の絶対支配がありさらにその先には解脱のためには殺人もを肯定する教義が成り立つのである。
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人は何故オウムに入るのかについても興味深い

オウム信者は一様に社会や現実対する違和感が入信の動機になったと語っている。
社会から阻害されていると痛感する者が社会の滅びを期待するのは当然で、かくして終末待望論が蔓延する。終末予言の盛況はとりもなおさず現実社会からの疎外感、自我の不全感がかつてなく肥大している。現代の若者たちが突然キレたりする感覚は現代の閉塞状態、自分は不当に妨げられ阻害されていると感じている、と氏はいう。
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またオウムに入信した京都大学教育学部で障害児教育を選考していた彼女がオウムに入信するきっかけも興味深い。
彼女は障害児と接するうちに深刻な疑念を抱くようになった「わたし、障害児と接する時どうしてこの魂はこの体に宿ったのだろうという疑問が抜けなかったんです」(「麻原彰晃を信じる人々」(宝島社))これに対し宮崎哲弥氏は言う「彼女は障害児のあるがままを肯定できなかったのだ。(中略)健常者でなければ生きていく甲斐がないという彼女優等生らしい惰弱さも照らしている。
この彼女はオウムの中で麻原の説く輪廻とカルマの「物語」によって障害児の生を前世の悪行の報いと合理化した挙句迷える凡夫(一般人)を殺し来世においてより高いステージに転生させるポアの思想を信仰した。」
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私自身、何故多くの人がオウムに惹かれていったのか、何故信者は簡単に洗脳されていったのか、麻原の本当の狙いとは何だったのかについていろいろな本でさらに深く調べていきたい。
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母親による幼児虐待が増加している。その訳は、
夫婦の意思疎通の不足による孤独感の深化、核家族による育児負担の集中、育児知識の不足などが挙げられる。かつては核家族化が進んでおらずそれによって育児の負担や知識などが妻に集中していなかったこと、地域のつながりが濃密でお互いに助け合っていたことなどなどがあり、妻への同情も理解できなくない。
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氏の本にもアメリカの報道操作に触れている。

ベトナム戦争以降、アメリカは戦争に際して2つの敵と対処せねばならなくなった。本来の敵、そして、国内メディアである。ベトナムでの戦争の惨状をアメリカ国民は受け入れたくなくなった。そのため、そのため政府は徹底的な報道管制下で人死が見えないようにしたのである。戦争の惨状をアメリカ国民に見せないようにしたのだ。こうして「クリーンな戦争」「見えない戦争」ひいてはテレビゲームのようなバーチャル化した戦争報道になっていった。それは世論操作の格好のネタにもなった。

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ウタダヒカルの興味深いコメントもある
「疑いがなくて誰でも信用できることが普通だったら意味がない。そこに疑いがあるから、私は信じるんだろうなって。だから、疑念とか疑問を持つのは悪いことだけではないと思う。なぜなら、疑いは人を特別に信用することを可能にさせるから」(「もうひとりの私」文藝春秋)
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http://www.sankei.co.jp/news/030529/0529sha085.htm
警察の不祥事はこういったものは氷山の一角でほかにもっと問題はあることを考えると何とも言えません。
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さっきミュージックステーションを始めだけ見た。最近はテレビをほとんど見ていないので何だか新鮮だった。タモリはいつも冒頭の喋りでアナウンサーと全く噛合わない会話をする。もう数年ずーっとそうだ。タモリの壊れ方は「笑っていいとも」<「ミュージックステション」<「タモリ倶楽部」=「ラジオ」 という感じ。タモリのあのやる気のなさ加減が絶妙なんですよね。さんまほどガツガツしてないし所ジョージほど気が抜けていないし。
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ジャニーズのファンは、もしくは有名人のファンの女の子は大勢が「キャー」という悲鳴をあげる。その心理が全く持って分からない。友人の女性によれば好きな人と合うときも心の中では「キャー」って叫んでいるんだよ。とか言うがそれでは説明になっていない。女性に聞いてもいい答えが貰えなかったので勝手に考えてみると。叫ぶことで自分に注目してほしい、自分の方を向いてほしい、という魂胆があるのではないかと思ったのだがどうもこれも違う気がする。そういえばファンがああいう行動をするのはビートルズの頃からだった、と聞いた記憶がある。これは全く聞いた気がする、というだけで実際にどうかは分からないが。当時はファンが失神することも珍しくなかったそうだ。憧れの人を見て失神するなんてどういう状態なんだろうか。

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