裁判傍聴3
2003年8月10日今度は高裁の法廷へ向かう。高裁の第1回公判。罪名は覚せい剤取締法違反。
被告人は自動車販売業を営んでいる。彼の発言は極めて矛盾が多かった。その意味では少し興味深い裁判だった。概要は以下。被告人の自宅に検察官が覚せい剤の取調べでガサ入れに入った。警察官大沢はすぐに被告人の腕を調べた。30秒ほどじっくり見て警官は「注射痕はないな」と言った。家の中を調べたが注射器が出てきたらしい。高裁なので概要がよくわからない(地裁で両者同意したことは高裁では省かれるので傍聴人には判り難い)が、覚せい剤も出てきた模様。捜査開始から1時間後再び大沢警察官は被告人の腕を見る。今度は入念に見たようで1〜2分見ていた。それでも注射痕はなかったらしい。被告人は腕は進んで見せた。それは被告人曰く「注射はしていないから堂々と見せた」。しかし、尿の提出は拒否する。そこで警官は検査の強制令状を持ってきて近くの病院へ嫌がる被告を無理やり車に乗せて連れて行った。
そこの病院で堀江医師が腕をまず見て注射痕がないことを確認している。そして尿の提出。被告人は尿の提出拒否についてこう述べる「腕には注射痕がない自信はあったが体から覚せい剤反応が出る可能性があったので拒否した」当初被告人は取調べで覚せい剤使用を否認していた。取調べの際大沢警察官は注射痕がないにもかかわらず、適当に矢印を書き写真をとった。その際警察官大沢は「うるせえな、注射痕なんてなくてもあったことにしておけばいいんだよ」と嫌がる被告人に大声で黙らせたという。数日後被告人は自白に転じた。その理由として彼は「髪の毛を取られたから過去にやっていた覚せい剤がばれると思っていた」と述べた。被告人は短髪であった。弁護人は被告人に「過去にやっていても証拠が出なければ大丈夫なんだが、君はそれを当時の弁護士と話し合わなかったのか?」と問う。「あまり話し合っていなかった」と被告人。要するに弁護士とじっくり話し合わずに自白してしまったようだ。しかし、その後被告人は再び否認する。それについて「捜査当時覚せい剤をやっていなかったのに、やっていたとされることがばかばかしくなって否認した」と述べる。被告人の体内から覚せい剤反応が出ていたのかは私は確認できなかった。それに触れる発言が一切なされなかったから。しかし、被告人は「悪友の中野にカップラーメンの中に覚せい剤を入れられて知らずに飲んだ。」と述べていたことから察するに覚せい剤反応は出ていたのだと思う。
弁護側は中野から被告人への葉書を見せて読み上げた。内容は「俺がカップラーメンに覚せい剤を入れたみたい(笑)」というニュアンスのふざけた葉書だったようだ。
検察官の質問「覚せい剤の最後の使用はいつ?」被告人「ずいぶん前」
「じゃあ長期間使っていなかったのに注射器が出てきたのは何故?」被告人「いつかまた使うと思っていた」
被告人は最後にこういった。
「友人の中野にカップラーメンに覚せい剤を入れられた。自白に関してはカップラーメンに入れられたといっても警官大沢は「ふざけたことをいうな」と繰り返すばかりで埒があかないため注射したともっともらしいことを言ったほうがめんどくさい取り調べも裁判も早く終わると思った」
この被告人、供述を無計画に変えすぎ。駄目だな、こりゃ。判決は8月28日9時50分から。残念ながらその日は私は傍聴に行けない。
被告人は自動車販売業を営んでいる。彼の発言は極めて矛盾が多かった。その意味では少し興味深い裁判だった。概要は以下。被告人の自宅に検察官が覚せい剤の取調べでガサ入れに入った。警察官大沢はすぐに被告人の腕を調べた。30秒ほどじっくり見て警官は「注射痕はないな」と言った。家の中を調べたが注射器が出てきたらしい。高裁なので概要がよくわからない(地裁で両者同意したことは高裁では省かれるので傍聴人には判り難い)が、覚せい剤も出てきた模様。捜査開始から1時間後再び大沢警察官は被告人の腕を見る。今度は入念に見たようで1〜2分見ていた。それでも注射痕はなかったらしい。被告人は腕は進んで見せた。それは被告人曰く「注射はしていないから堂々と見せた」。しかし、尿の提出は拒否する。そこで警官は検査の強制令状を持ってきて近くの病院へ嫌がる被告を無理やり車に乗せて連れて行った。
そこの病院で堀江医師が腕をまず見て注射痕がないことを確認している。そして尿の提出。被告人は尿の提出拒否についてこう述べる「腕には注射痕がない自信はあったが体から覚せい剤反応が出る可能性があったので拒否した」当初被告人は取調べで覚せい剤使用を否認していた。取調べの際大沢警察官は注射痕がないにもかかわらず、適当に矢印を書き写真をとった。その際警察官大沢は「うるせえな、注射痕なんてなくてもあったことにしておけばいいんだよ」と嫌がる被告人に大声で黙らせたという。数日後被告人は自白に転じた。その理由として彼は「髪の毛を取られたから過去にやっていた覚せい剤がばれると思っていた」と述べた。被告人は短髪であった。弁護人は被告人に「過去にやっていても証拠が出なければ大丈夫なんだが、君はそれを当時の弁護士と話し合わなかったのか?」と問う。「あまり話し合っていなかった」と被告人。要するに弁護士とじっくり話し合わずに自白してしまったようだ。しかし、その後被告人は再び否認する。それについて「捜査当時覚せい剤をやっていなかったのに、やっていたとされることがばかばかしくなって否認した」と述べる。被告人の体内から覚せい剤反応が出ていたのかは私は確認できなかった。それに触れる発言が一切なされなかったから。しかし、被告人は「悪友の中野にカップラーメンの中に覚せい剤を入れられて知らずに飲んだ。」と述べていたことから察するに覚せい剤反応は出ていたのだと思う。
弁護側は中野から被告人への葉書を見せて読み上げた。内容は「俺がカップラーメンに覚せい剤を入れたみたい(笑)」というニュアンスのふざけた葉書だったようだ。
検察官の質問「覚せい剤の最後の使用はいつ?」被告人「ずいぶん前」
「じゃあ長期間使っていなかったのに注射器が出てきたのは何故?」被告人「いつかまた使うと思っていた」
被告人は最後にこういった。
「友人の中野にカップラーメンに覚せい剤を入れられた。自白に関してはカップラーメンに入れられたといっても警官大沢は「ふざけたことをいうな」と繰り返すばかりで埒があかないため注射したともっともらしいことを言ったほうがめんどくさい取り調べも裁判も早く終わると思った」
この被告人、供述を無計画に変えすぎ。駄目だな、こりゃ。判決は8月28日9時50分から。残念ながらその日は私は傍聴に行けない。
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