私はどうやら気持ちの整理をつけにくい人間のようだ。先週の告白、そして彼女のやんわりとした否定が実際はずっと心に残っていた。実をいうと毎日メールがきていないか確認していた。そして、メールがきていない毎日が続き、眠る前にそのことが私を酷く悩ませた。

10月1日。改めて彼女に会ってきた。幸いにも受付に彼女しかいない。何でも話せる状況だった。私は思い切って話しかけた。

「先週の件は、駄目だった。そう解釈してよろしいのですよね。」
「ええっつと・・職場でのこういうことは駄目なんだと思うんです」
「ごめんなさい」
「申し訳ありません」
「要するに私のことは嫌いってことですよね」
「いや、嫌いじゃないですよ。ただ、私結婚しているんです」
「・・・・・。あ〜。そうだったんですか。それじゃ、だめですね。」


事実上の幕引き。もう二度と彼女とはその手の話はしない。しかし、彼女の配慮に感謝した。彼女は素敵な人だった。相手を思い、相手を傷つけないように断る。実際彼女が結婚はしていないのは明白だった。それなら先週それを言えば良かっただけなのだ。いや、それは私の考えすぎかもしれない・・か。言葉の一つ一つ、表情、態度に彼女の大人の女性としての魅力が詰まっていた。この人を好きになって良かった。振られたけど俺の目は間違っていなかった。帰りの車の中では不思議と清々しい気持ちだった。


なーんて下手糞な小説家は書くのだろうか。いや、実際、この話すべて事実なんだけね。ノンフィクションですよ。

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